終身雇用

退職関連辞書

終身雇用とは

終身雇用とは一般的に、一つの会社に勤め、定年まで雇用を継続してくれるという日本における正規雇用の形態である。新入社員で雇用されれば、会社が倒産や業績悪化でリストラを敢行しない限り、定年まで雇用が続く。これは個人の能力に関して一切考慮していない点において、日本の長かった 封建社会 を彷彿させるものである。

 

終身雇用の崩壊とは

いわゆる、いい大学に入り、いい就職先に入り、一生安定した生活を送ることができるという終身雇用は、崩壊しつつある。

なぜなら、そもそも論として、会社が倒産しない、業績が悪化しない、会社は日本だけで海外移転しない、業界自体が消滅しないなど、市場環境に左右される不確定要素が、終身雇用の大前提としてある。

しかしながら、会社は、一部のモラルの低い経営者や従業員による不祥事や不正がきっかけで倒産、または著しい業績悪化を受けてリストラ、事業の売却など起きる可能性がある。また、業績が今後永遠と悪化しない保証などない。ライバルが現れて、市場のシェアを根こそぎ持っていってしまうかもしれないし、AI(人工知能)の登場で、人間そのものが不要となるケースが今後現れる。そもそも日本で製造をしている会社も今後減り続け、海外生産で効率化を図れば、工場まるごと無くなる可能性もある。また、産業そのものが、新しい技術により淘汰されてしまう可能性もある。

ITの普及により、人工知能やxTechなど既存産業の構造を塗り替えてしまうような時代に、終身雇用が当たり前だと思っている日本人は、やがて痛い目にあうというのは昔の話で、もうすでに痛い目にあっている人が多い。

その証拠として、リストラをされた40代以降の中高年が、製造業など高度な技術を担っていた中堅どころだったのにも関わらず、その経験を活かすことができないサービス業、介護施設などで、高校生や日雇いの主婦(夫)と一緒にバイトをしていることなどザラにある。

こうした事態は、ニュースを配信するテレビ局などのメディアでは大きく報じられない。終身雇用など既に崩壊し、将来のために、自分を日頃から磨いていくべきだと、主張してもよいのだが、この問題に関わりすぎると、困ってしまうのは、終身雇用をしますとは宣言していないものの、事実上終身雇用の制度を採用しているCMスポンサーたちである。

終身雇用は崩壊したと主張する番組に、終身雇用を守れずリストラを実施したり、多くの非正規雇用を、必要に応じて増減させたりしている製造メーカーなどが、スポンサー料としてCM代金を支払うとは考えられない。

では、一方で政府は何をしてるのかといえば、現段階で外国人の受け入れを推進するような人手不足を解消する法案の成立を目指している(2018年秋現在)。

これは、単純に考えれば、人手不足を感じている分野(特に、希望者が少ない非正規雇用の製造業やコンビニなどの接客業、介護などの分野)に外国人を充てがい、正規雇用を日本人に任せることにより、終身雇用を維持していく施策としか見えない。

政府が、野党が反対することが必至であり、しかも移民政策とも取られ、自民党の保守層からも敬遠されるような法案を通そうとしている背景には、政府としては積極的にやりたくはないけれども、経済界から何らかの圧力がありやらざるを得ないとみてもよい。

政府の対策は推論に過ぎないが、推論が当たっていようがいまいが、終身雇用を維持するために政府がやろうとしていることはこれくらいである。

 

終身雇用が崩壊した今できること

終身雇用が崩壊した現在において、できることは限られていて、「自分の身は自分で守る」ということである。

つまり、会社が守ってくれないのだから、自分で自分が生涯食べるのに困らない程度の仕事ができるように、自分自身を守る必要がある。

このことから、一つの会社に固執したスキルアップは必要なく、どのような状態でも働き続けられるスキルが必要である。

英語などのコミュニケーションスキル、ITに関する能力、問題解決能力、リーダーシップなどのスキルを身につけることである。そして、これらの能力を身につけたあとは、必ず、実績を積むことである。なぜなら、自分には問題解決能力があります、リーダーシップがありますと言っても、実績に勝る証拠はないからだ。

今後、会社も個人ももっと先行き不透明な時代に進んでいく。会社のことよりも、自分自身の身を守ることを、優先して生活する必要がある。

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